メキシコのウッドマスク 木製の仮面について

夏休みも終盤戦。

日本全国で、盆踊り大会が毎日開かれていることでしょう。

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(江戸時代の鬼vs人間の図)

盆踊りはお寺が中心になった仏教の行事の一種。

音頭だったり節に合わせて、体を動かしながら念仏を唱えるようになったのが、

ルーツだと言われています。

ご先祖が帰ってくる彼岸に合わせ、供養や成仏の意味もあったでしょう。

メキシコでお彼岸に当たるのに有名なのが11月の「死者の日」です。☞過去ブログも参考に!

スペイン侵略前のアステカ時代から続く、「体は死んでも魂は生き続ける」という

考えから、ガイコツ=カラベラ(カラカス)を身の回りに飾るようになりました。

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アステカのフガドール(戦士)風のガイコツです。

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新入荷のこちらはミチョアカン州パツクアロ産の、顔にトカゲが張り付いたガイコツマスク。

お隣のグアテマラのガイコツマスクになるとかなりポップです。

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ちなみにグアテマラにも死者の日はありますが、大きな「凧」を空に掲げる行事があります。

天に昇ったご先祖様と、交流するためなのかもしれません。

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☞風刺画家ポサダと死者の日についての過去ブログも読んでみてください。

メキシコの木製仮面は多様なバリエーションがあり、

多くは現在でも、儀式化された芸能行事で使われています。

カラベラ以外のウッドマスクをご紹介いたします。

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ディアブロ=悪魔のマスク。ゲレーロ州の古いもの。

ディアブロ(とアニミズム)については☞過去ブログでも記述しましたが、

「悪魔」はスペインがアメリカ大陸を占領する際、カトリック改宗運動がもたらした考え方。

すなわち、キリストや天使など善なるもの以外は悪魔であり、

実は虫や動物も含まれた、ブラックボックスのような存在であったようです。

なのでメキシコでは、伝統的な勧善懲悪の劇を演じる際に、

ディアブロは道化的な役割⇨悪者として、仮面が作られるようになったようです。

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WEBショップには掲載していませんが、

店舗にゲレーロ州ハリトラ産の大きなマスクもございます。

高さはツノを含めると70cm以上あり、ツノは鹿の角が使われています。

現在、在庫があるのは主に人の顔のマスク。

それぞれ目的や用途が違います。

「色彩のある鳥を被った征服者(女性)」

メキシコ各地で祭日に、路上演劇や伝統舞踊を通じて

「スペインの征服とカトリック宣教」が一般庶民に語られます。

その為に使用されるブランカ=白人女性の仮面。

そして同じくゲレーロ州で作られた立派なお髭の男性仮面。

店主が現地で仕入れる際に、これは「宣教師」だと聞いたのですが、

トカゲを頭に乗せているので雨乞いの儀式のための仮面かもしれません。

この三点はいずれもゲレーロ州で作られた男性のお面。

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各地の村に伝わる伝統劇で使用される目的で制作されたもの。

農民や射撃手などそれぞれ配役があります。

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こちらもゲレーロ産の「トラコロレロ」=農民のマスク。

緑は土を意味するたくましい表情の男性。

カーニバルやダンスに使用されるようです。

他にも隣国グアテマラのポップなウッドマスクもございますので

木製仮面の歴史はスペインがその技術をもたらし、

征服後にカトリック改宗の手段としてのフィエスタ(祝祭)のダンスや民俗劇で使用されるために、作られるようになりました。

そのユニークな表情と怪しい造形は、先住民(インディオ)のアニミズム(土着信仰)と、

カトリックに改宗した現代のメキシコとの、メスチーソ(混血)文化を表現しています。

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以前、在庫のあったマスク

☞以前のウッドマスク入荷ブログ

現在でもゲレーロ、ミチョアカン州では仮面は作られています。

またプエブラ近郊、オアハカ、ベラクルス、チアパスでも製作されていたので

少し形状が違う面白いデザインのものがあるそうです。

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DFの仮面専門店

次回の買い付けでは、もう少し幅広い種類の仮面を仕入れてきますのでご期待ください!

最後は最近SNSで発見した写真。

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「パイドパイパーハウス」という、東京の伝説的なレコードショップの70年代後半の写真。

壁にはメキシコの仮面が飾られています。

オーナーさんがレコードの買い付けで、アメリカに行った際に買ったのでしょう。

センスがいい方は独自の審美眼と価値観を持っていますよね。

☆今回のブログは、国立民族学博物館の研究員である黒田悦子さんによる論文

研究報告12巻1号「メキシコの仮面~芸能による分類の試み」を

出典文献とさせていただきました。

昨年のこの時期も貼っつけた記憶がありますが、

音頭界のビョーク! 月乃屋小菊さんの今年の唄声です。

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