オアハカ・アツォンパの素焼き人形
- 2017.05.07
- アルテサノス(職人と工房) 民芸品 フォークアート クラフト
- メキシコの民芸, 利根山光人, オアハカ, メキシコの陶器, アレキサンダー・ジラルド
帰国して2週間。あっという間のゴールデンウィーク最終日。
のんびりしてるかと思いきや、たくさんお客様にご来店いただいて有り難や〜。
そのぶんサイトに
なかなか新入荷の更新もできず……でしたが!
![](https://blog.tombola11.com/wp-content/uploads/2017/05/RIMG0267.jpg)
なんとかオアハカで買い付けたものは店頭に並びました。(たぶんここからはあっという間です!)
中でも今回の旅でかなり久々に行くことのできたアツォンパ。
昔から土をこねて焼いただけの、素朴な陶器作りが盛んな村。
あと緑の釉薬を使った食器やこのチア人形が有名。
入荷分をウェブショップに更新いたしました。
![](https://blog.tombola11.com/wp-content/uploads/2015/05/retro-shopping-icon-set-featured.jpg)
オアハカ市内からバスでも30分ほどで行ける「サンタ・マリア・アツォンパ」で
土人形を作り始めたのはテオドラ・ブランコさんという一人の女性。
1930年代に9歳で焼き物作りを始めたそうです。
![](https://blog.tombola11.com/wp-content/uploads/2017/05/KIMG2667.jpg)
元々焼き物作りが盛んな村で、緑の釉薬でコーティングした食器や壺が有名でした。
しかし彼女は白土に赤土をミックスした不思議な人形を作り始め、
それはオアハカ市内の市場で、観光客に飛ぶように売れたそうです。
なんと!彼女の作品はアメリカの”LIFE”マガジンの表紙にもなったとか。
1980年に他界しますが、工房とその作風は息子のルイスさんに引き継がれました。
また娘のイルマさんは精密技術を高めた作品を作り、
国が指定する民芸品のグラン・マエストロの一人に選ばれています。
その特徴は、天使やインディヘナをベースにたくさん動物や小さな人間がくっついています。
このような造形の人形はオアハカのプレヒスパニック文化だった、
ミシュテカ文明の御伽話に登場するキャラクターに基づいてるそう。
そしてこの村で製作される
3月から4月のセマナサンタ(イースター)の時期に合わせてたくさん作られる
チアペットとよばれる素焼き人形。
売り切れでしたが、いろんな種類が入荷しましたので
ぜひベランダや屋上で育ててください〜。チアの種もついてきますよ!
利根山光人さん著「メキシコの民芸」でもアツォンパの焼き物は紹介されています。
![](https://blog.tombola11.com/wp-content/uploads/2017/05/RIMG0270.jpg)
そしてアレキサンダー・ジラルドの有名な写真集でもテオドラさんの作品は
見開きで紹介されています。
民芸品は、そもそも作られる地域の特性や作風の特徴はあったにせよ、
作家性が希薄だった1960年代に、これだけ世界的に評価が高かったというのは
特筆ものではないでしょうか。
テオドラさんが世に広めたアツォンパの陶人形は現在、
アンヘリア・バスケスさんという女性作家の作品が最も評価が高いです。
![](https://blog.tombola11.com/wp-content/uploads/2017/01/DSCN0082.jpg)
村の様子は次回の買い付けジャーナルで!
来週、この歌う大男と変調ギタリストが日本にやってきます。
フィドルまで弾くのか?!
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