版画展【オアハカのグラバドーレス~La Fiesta de la vida】中編
前編より続く

今回の版画展は当店で作品のテーマを「日々の生活・フィエスタ・民芸品」に絞らせてもらい、
北山さんに作家とそれぞれの作品の選定をお願いいたしました。
前回の記事からの続編で、オンラインインタビューで各アーチストの個性をお伺いしました。
*各作家のインスタグラムでご紹介している作品は、今回の展示作品とは限りません。
・Alberto Cruz
「彼は温厚な性格がすごく作風に出ています。柔和なタッチの画風でよく子供や動物が出てきます。幼児の凶暴性のようなものを、ストーリー性のあるシンプルな構図で表現していると思います。」
「自分の幼い頃を思い出した話も書いていて、将来的に絵本を製作してみたいという希望もあるそう。」
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・Alec Dempster
「アレクさんはメキシコシティ在住の方で実はお会いしたことは無いのですが、
SNSで作品を見かけて今回の版画展にテーマに合ったモチーフが多いので、声をかけて参加していただきました。」
「お話をお伺いしたらカナダに留学していたこともあり、どこか外側から俯瞰してメキシコを見ているようなモチーフだと感じています。」
「過去にベラクルスでソン・ハローチョを演奏していた異色の経歴があるので、そこから
ロテリア(メキシコのカルタゲーム)とファンダンゴ(ハローチョ音楽の即興)を掛けた発想が出てきたそう」
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・Cesar Chavez
「セサルの印象はとにかくずっとスケッチや版を彫っている印象があります。そのモチーフは数あるオアハカの版画家の中でも異色というか、かなり不気味な作風。」
「見れば感じると思いますが、人間の内面をえぐるような負のイメージは、孤独や恐怖を表現しているそうです。」
「他にも生物の躍動やフィエスタの様子など作風は多彩です。」
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・Edith Chavez
「彼女は私と同世代なんですが、とても技術が高いと思います。女性の版画家では珍しくかなり大きなサイズの作品も製作しています」
「その大きな版画も展示したかったのですが、今回はオアハカに関するモチーフで作品を選びました。小さな版画でもそのテクニックが存分に感じられると思います」
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・Ivan Bautista
「彼も天才型というかセサルと同じで、いつ会ってもずっと絵を描いています。人物像が多いのですが、人間の内面性を表現していて、ある意味オアハカらしいといえる版画を製作しています。」
「以前から油彩や木炭を使った絵画など新しいアプローチで製作していて、版画以外でも技術の高さが感じられる、作家性の高いアーティストです。」
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・Jose Silverio
「ホセは一番若くまだ発展途上というか、20代ならではの荒削りなタッチが個人的には好みで。」
「主に先住民時代の文明と現代性を対比させた独特のモチーフで、今回は彼のカルナバル(カーニバル)シリーズの出展をお願いいたしました。」
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以上、北山さんのインタビューから各版画家の紹介を抜粋いたしました。
まだ店主もこのブログ執筆時点では、
作品を全て見れていないのでどんな版画が送られてくるか楽しみです。
当初30点ほどの作品数の予定でしたが、なぜか数が多くなり
おそらく50点近い展示になる予定です、
後編は版画家たちのライフスタイルやオアハカでの創作活動についての話を。
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