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USA買い付けジャーナル’19【11/30 ウッドカービングの時代】

朝9時起床。

シャワー浴びて出発。

 

ツーソンのダウンタウンへ。

土曜の午前中、ぜーんぜん人がいない。

 

 

 

観光客向け?の民芸品店へ。

 

地元のアーティストやナバホのフォークアートがなかなかの価格で販売されています。

 

 

メヒコの友人パコのWajiro Dreamのアイテムも!!

 

当店のWajiroアイテムは↓

 

目的であるツーソン美術館へ。

ブルーのタイルが清々しいエントランス。

 

敷地内はポップな立体作品が並んでいます。

 

と思えば、カトリックのレタブロを思わせるブロックタイルの壁画。

 

 

館内は大きく螺旋状になったスロープの通路が、階上階下を感じさせない造り。

 

目的である最も奥の展示室へ。

 

入り口手前にはメキシコのカーニバル舞踊に登場する、

様々なキャラクターを描いたペインティング。

ポール・プレクタというサンタフェに住む米国人画家の作品。

名前からヒスパニック系ではないようです。

 

今回のツーソンの大きな目的の一つ、

 

“Oaxacan Folkart from the Shepard Barbash & Vicki Ragan Collection”

と題されたオアハカの木彫り人形の展覧会を楽しみにして来ました。

 

エントランスの壁にはメキシコのウッドマスクの展示。

 

こちらはアリゾナ大学のジェームス・グリフィスさんという人類学の教授が、

60年代にメキシコ北部からイダルゴ、ゲレーロを廻って蒐集した仮面のコレクションだそう。

 

好みのマスク。

ダイナミックな色使いのシカ? イダルゴ州産。

 

情けない表情のカラベラ。サカテカス州のものでした。

この牛も曲線のフォルムや表情が面白いベラクルス州の仮面。

 

完成度の高い犬の仮面。 ソノラ州で作られたものらしく、ヤキ族の毛がついた

呪術的なデザインのマスクしか知らなかったので意外。

 

この可愛いウサギは本場ゲレーロ州のもの。

 

仮面は今も昔も造形や意匠はそう変化はありませんが、塗料のせいか

しっかり着色されて丁寧に製作されている印象を持ちました。

 

 

 

そして期待の”オアハカン・フォークアート”展へ。

 

 

フォークアートといっても、木彫り人形とアギラールファミリーの土人形のみです。

 

シェパードさんとヴィッキさんというカメラマンとライターのお二人が

80年代後半から90年代にかけてオアハカで取材、収集したウッドカービングと土人形たち。

 

それらは著書”Oaxacan Woodcarving” と”Oaxacan Ceramics”の2冊の著書として結実しました。

 

この時代のウッドーカビングをまとめて見れるなんてなかなか無いチャンスです。

本国メヒコでも難しいでしょう。

 

以下は店主が気になった作品たち。

 

マルティンとハイメ・サンティアゴ親子の「村のフィエスタ」

 

エピファニオ・フエンテス作「サン・イシドロと農民」

 

伝説の職人イシドロ・クルスの「馬に乗った人魚女王」

 

アベリーノ・ペレスの「人魚」

著書に掲載されている写真よりかなり色が褪せています。

ウニオン村の職人が使う染料の特徴でもあります。

 

 

巨匠マヌエル・ヒメネスの「ハットの男 (オールドカップル)」と引退したフランシスコ・サンティアゴの「振り向き老人」

 

 

下記の3枚の画像の人形は、著書に未掲載のウニオン村の人形。

作者は”unknown”となっています。

ということは、オアハカ市内の民芸品点で購入した可能性が高いですね。

宗教的な意味があるのか?

どれもシュールなモチーフ。

 

この作品たちは結構衝撃でした! ウニオン村はやっぱすごい職人が揃っていたんやなぁ。

 

 

 

最後はコンセプシオン・アギラールの「ノアの箱舟」

 

 

などなど。

 

ウッドカービングはラ・ウニオン村のサンティアゴ一族のものが圧倒的に多く、

マヌエル・ヒメネスやイシドロ・クルスといった

パイオニアたちの作品は1点ずつのみでした。

 

日本では、民芸界の工芸家の方々が集めていた60年代くらいのものが

人気ですが、このような展示されている80年代のウッドカービングが

個人的には最も面白いのではないかなと思います。

 

ただのお土産物から技術や表現方法が進化し、職人たちも増加した時代。

まだアレブリヘスとはギリギリ呼ばれておらず、丁寧に製作されていた時期。

 

全作品をtumblrにまとめてあります。

 

https://nambaman.tumblr.com/post/627323284890992640/oaxacan-folkart-exhibition-at-the-museum-of-modern

 

実は2年前にヴィッキさんのサイトを発見して、コレクションを寄贈する施設を探しているという

記載があったので、コンタクトを取ったことがあります。

「日本はどうですか?大阪の国立民族学博物館を紹介しますよ!」

とメッセージを送れば、「NYからは遠すぎますね」と丁寧に返信をいただきました。

展示パネルに2人はパートナーシップを解消したそうなので、寄贈する施設を探していたようですね。

 

 

↓ウッドカービングの在庫は充実しております↓

 

常設展も見て回りました。

ナバホのウッドカービング。 オアハカのものと価格が一桁違います….

 

カチナドールやバスケット。

いい感じのヴィンテージラグ。

ナバホの伝統舞踊イエビチャイをモチーフにしたウールオーナメント。

このデザインは人気ですね〜

 

 

以下メディアミックスやクラフトをコラージュした作品たち。

作家までチェックしませんでした….

 

 

外に出ると快晴。

 

 

駐車場の目の前にあったレストランで昼食。

 

パテオでのんびりした時間が流れるツーソンの週末。BGMはニールヤング。

メニュー見てもメキシコ料理ばっかでしたが期待できなさそうだったので、

このイチ押しメニューを注文。

 

確かにヘルシーでチキンも胸肉。 トルティージャもおかわりして価格は$14プラスチップ。

3日目にしてやっとまともな食事でした。

 

 

隣接するギャラリーも少し覗いて出発。

 

 

地方都市の田舎町といえど、中心街はしっかり近代仕様。

 

 

アリゾナ州はこんな嘘みたいなサボテンが並んでいます。

 

ハイウェイ入り口。 標識のノガレスはメキシコ国境の町。

まっすぐ行けばあと30分でメキシコかぁ。

 

 

 

 

まずはお世話になっている“ARTE DE LA VIDA”へ。

アートギャラリーのディーラーから購入したものを預けていました。

 

1年近く預かってもらったので、お礼に版画をプレゼント。

当店のバイヤーとして活躍してくれた北山サチちゃん

描き下ろしの木版画です。

ショップ名も入れてもらって、店番担当のジェームスに無事渡せました。

 

ここにくると本当にワクワクする空間。

 

https://nambaman.tumblr.com/post/627958903818403840/arte-de-la-vida-a-mexican-folk-craft-store-in

 

そして夕方までアンティークモール回り。

 

22nd Antique Mall。ツーソンで一番大きいモール。

普段なら仕入れは難しい価格でも、

この時期はセールシーズンでどの売り場もかなりの割引率。

法王パネル…

 

 

そしてSpeedway Antique Mallへ。

 

ここはフリーコーヒーじゃなかった。

 

メキシコのアイテムはここが一番充実していたかも。

大量に古いオアハカの陶器を発見して、一人拳を握りしめる!

 

 

 

 

いろんなナシミエント=イエス生誕シーンの民芸品があります。

 

 

外は日暮れ。

 

 

夕食はサークルKのおつとめ半額バーガー2個とミラーのこれまた悪酔いする1ℓビール。

 

 

昨日今日でかなりの買い付け物量になったので、深夜までパッキング。

セラミック率85%…. 日本から持ってきたプチプチ10mロールも持たなさそう。

 

 

なんとかメドをつけ1時頃就寝。

明日は早い。しっかり眠りたい。